現在、中原達彦さんのピアノと管弦楽のためのバラードという曲をピアノとエレクトーンで演奏できるようにまとめています。
中原先生について、直接は存じ上げませんが、この作品を通して、繊細なテンポの表記やバラードというからのストーリーをあれこれ想像しながら、まるで映画を見たような気持ちで、オーケストラスコアのページをめくりました。やっと、譜面としておおまかにまとめ終え、さあ、音をのせていく段階に入ります。250小節ぐらいの曲です。
3連符のリズムに、ふたつのクラスター動きでピアノ左手伴奏がしめやかに流れると、何か黒澤映画や、いや現代の先日見た福山雅治さんがギタリストで主人公の名前忘れましたが、ラブストーリーも思い出したり。
とにかく、何気ない日常に深くそれぞれが持つ心象風景を語るかのような作品なんです。
生オケでの録音もお聞きしましたが、サウンドは解りやすいけれど、表現には音を奏でる前の予備から音楽を意識することのエネルギーを多大に感じなければならない音楽であり、ト短調で書かれているけれどかなり広がりもあり、ゆっくりと流れる音の連鎖には深い悲しみが横たわり、私には失恋の嘆きに聞こえてくるのでした。
この作品を、演奏する機会をつくりどこかでと考えたいところです。
が、今はコロナ禍で、なかなか自由にその機会を以前の感覚で持つにはリスクがありますから、違う形で何かしていかねばなりません。
ひとつの通過点のようなこの取り組みのようでもあり、今月末にはピアニストさんと作曲の中原先生ご本人にもお目にかかり、取り組んだエレクトーン版の編曲を聞いていただくことになりました。
音楽会。。。知っている曲がプログラムにあるから聞きにいきたいその衝動と、全く今まで耳にしたことのないものを、体験することの期待、その事自体の楽しみ。そして共有。
それを私はいつも放ちたいと思い、創作のエネルギーでもあるわけなのです。
初めて耳にする子供の作ったかわいいフレーズがピュアに輝くのも素敵♥たえず感性は新鮮な状態でいたいわけです。
オンラインで先生方が、アレンジステージ参加のために、どこかで聞いたような感じに思うのですがと言いつつも、お聞かせ下さる丁寧なメロディにその先生の世界と人生を感じるとつい笑顔♥
音楽の中には心があって、その気持ちが時間として残されているから、たくさんのいろんな気持ち、大好きと思う心が、音楽となって届けられると思うのです。
私は、私の好きな大好きが、大切なものであり、それだけで生きているのかもしれません。幸せ😃💕
日常にはあまりにも雑多にやらねばならないことがあり、何らかの目的のルーティンは、糧にもなり得るけれど、いつの間にかどこかで何かがずれてしまったことを気がつかない程に流されていくことは多く、そこに音楽の力が生命力を復活させてくれたよということがたくさんあり、だからこそ音楽の力を信じています。
中原達彦作品をご紹介下さいました杉山真衣子先生ありがとうございます。♥素敵な作品になりますように、どうぞお楽しみに(*^O^*)
昨晩は、半年ぶりぐらいに、コンサートへ出掛けました。
先日リストのピアコンを聞かせていただいたピアニスト安田裕樹さんが伴奏され、ソプラノの武内朋子さんのリサイタルです。
声楽は、様々な楽器の音楽会よりも、人の声の音色と捉えて、伝わる度高いから、好きです。心を聞きに行くイメージ。
楽器は、何か操作性、テクニックを認めるかのようで、私の聞く態度が違うかも(*^^*)
さて、プログラムは、全てフランス歌曲、フォーレに、ドビッシー、ラヴェル、プーランク、初めての曲が殆どでした。
歌詞は、フォーレは、ルコント ド リル、ドビッシーは、バンヴィル、アンドレ ジロ、ボードレール、ラヴェルはクレマン マロ、プーランクは、ヴィルモランや、ジャン・コクトーに曲をつけていて、フランス語は備えがないけれど、その言葉のもつリズムと雰囲気、伴奏とのハーモニーが大変新鮮で引き込まれてしまいました。
客席は三密さけて、全席お隣はあいていて、たぶん半分以下の座席数に満席のお客様、来年の銀座もこんな感じかな。しかし、これぐらいの空間で座ると、前が空いているので舞台がよく見えて、グッと自己の世界でステージを堪能できる実感!楽しむ度合い、聞き入る度合いは、遥かにこのシチュエーションがよいかも。
ソプラノの艶のあるビロードのような響きに、うっとり~私は、伴奏の安田さんのピアノを殆ど注目してききました。
前半は、お二人ともにやや固めの印象でしたが、後半はのびやかに演奏され、お二人は20年来のコンビとのことで、支えるピアノ伴奏の演奏力による演出素晴らしく、立体的にオケのように弾きながら、ソプラノを含め作品として支え、伝えるピアノの力を大いに感じました。
とかく、フランスのシャンソンの伴奏をイメージしてしまいがちになるわけですが、各作品は、どこか物憂げななかに品よく語る、イギリスならシェークスピア?のようで、ひたすらプログラムを目で追っては、きっと訳詞よりも、フランスの言葉に託された思い、リズムを考えていました。
ステージには、草月流の設えられたお花が素晴らしく、武内さんのドレスも華やか~どこか、凛とした安田さんのピアノと相まって、深みのある音楽会となりました。
久しぶりの至福の時間、音楽で素敵な時間を過ごし、胸いっぱい~ああこういうことを感動といい、音楽のもつ力なのだと思います。
来月は安田さんのリサイタルに伺おう!
今日はありがとうございました。
昨年秋に、朗読劇の音楽制作のお仕事をする機会があり、その朗読作品は、藤沢周平の作品でした。
初めてのお芝居の音楽制作、特に生演奏であることにはタイミング即興性やセンスも必要で、とても大変だったのですが、音楽を作ること自体には楽しみがあり、その藤沢文学にすっかり引き込まれている自分がおりました。
今日、ちょっと休憩タイムに、大好きな時代劇専門チャンネルを観たら、あれっ、藤沢周平の「帰郷」最近封切りなのに、もうテレビでやってました!
仲代達矢さんと常盤貴子さん、北村一輝さん他、皆様実力派の役者さんが揃って、なんとまた光る演技は、藤沢文学の世界を伝えて胸にグイグイ入ってくるのです。
話しは、故郷に帰ってきた初老が、今は亡くなった人々に絡んで、昔の話と今の出来事を思い出を交錯させながらも、自分の生き様を締めくくるお話~またまた極道者のお話だったわけですが、女に溺れ、道を踏み外した主人公が、最後に大切な家族を得てそのために頑張る話、自分の居場所、心残りなくあとのために死んでいくには、、、。
今はもう帰る家もない私の故郷には、父と母とご先祖様のお墓が残っています。久しく墓参りにも帰っていませんが、懐かしい我が家や、両親のことなど、思い出しました。
私のために人生を変えた父、不自由な体であって、育ててくれた母、様々な思いが蘇り、この映画が伝えている深いところに触れた気がします。
時代劇、日本人ならば、日本の文化歴史を知る上でも、その良さに感じ入るところあるのです。若い人には、なかなかわからないかもですが、人生を重ねてそれなりの喜びと苦しみ、様々な経験を重ねた時に振り替える日本人としての感情、藤沢作品を通して誠実に生きることの、恙無い日常の尊さなども、コロナで不安な報道に揺れる今だからこそ感じるというものです。
「故郷」
素敵な映画でした!
音楽は、加古隆さん、最後にモーツァルトミサ曲には、やや違和感感じましたが、全体にはとてもメロディが分かりやすく、しっとり作品にぴったりと寄り添っていたと思います。
生で弾かないならば、音楽制作また、やってみたいなぁ。
音色と、奏法で現代音楽の分野でエレクトーンの可能性に挑戦する市川侑乃(ゆきの)さんのリサイタルを、杉並公会堂に聞きに行ってきました。
第10回目となる彼女のステージ、五、六年前ぐらいからずっと聞いています。
現代音楽作曲家の作品は、実験的な意味合いが強く、教育のところで共感ベースに伝わる感動とは一味異なる新鮮な感動があります。
その事自体刺激的な体感、私が向き合う楽器の可能性を市川さんの演奏から発見しながら、今日は新作委嘱を含め6曲(うち一曲は5曲からなる組曲)で、過去の再演は新たなレジストで届けて下さり、それプラス最後にバッハのコラールから演奏下さり、幅広い音楽性を堪能しました。
印象に残った曲は、今年の委嘱作品でStephen Yip作曲の「Bells Chanting in the Breeze❮❮残月風影❯❯」中国王朝、宋の時代の詩人「柳永」の作品から発想を得て作曲されたそうで、音色のコントラストが明解に表現され、幻想的な世界へ誘われ伝わり度高く感じました。
また、Dylan Lardelli作曲の「Walking」は、昨年のリサイタルでも印象的な作品で覚えています。今年も演奏して下さり嬉しいな!これは、私だけかとはおもいますが、MRI検査したときの検査機器から発する電子音に似ています。というのも、めまいで昨日脳神経外科で検査したばかり。(笑)20分程横になり、保護するためのヘッドホンをつけても聞こえてくる何か得体の知れぬ生命体の息づかいとそれを取り巻く関係~まるで人間社会のようですが、、、(^o^;)
に!聞こえました。まさしくWalking!
最後の木下正道作曲作品神の手Ⅴは、数年前確か門天ホールのリサイタルでお聞きして、セカンドエクスプレッションのグライド機能をベースフレーズにしてループのようでその奏法とテクニックの高さに引き付けられたインパクトある曲をまた聞くことができました。
最後のコラール、当たり前のようなバッハ、祈りの音楽にのせたオルガンと幸せの時を告げる優しい輝きの鐘の音、サウンドに演奏に10回の挑戦を重ねた市川さんの思いが伝わりました。
市川侑乃様、これからも挑戦を続けてくださり、私たちにエレクトーンの素晴らしさを伝えてくださいますように。
ありがとうございました。
昨日、本日と2日間の朗読ライヴが無事に終了、大変ホッとしています。公演は盛況で作品としても好感触、皆様からのなりやまない拍手感謝して。応援にご来場いただきました皆様には、雨の中にお運びいただき本当に有難うございました。
2日目は、本番に慣れてきた私にとって、空気もみえてきて、一日目からのアドバイスもあり、かなりのびのびと落ち着いてコントロールし、奏でることができました。
ピアノはスタンウェイのかなり鳴りのよいピアノで、日頃のライヴには、華やかなピアノの音が伝えられているかと思われます。
今回はお芝居の音楽で生演奏とあって、オーバーチェアや大きく指示されない以外は全てソフトペダルを踏みっぱなしで使い、それでもお芝居に障りがあるので、ピアノはもちろん屋根を閉じ、更に譜面台は外して、全て閉じた蓋の上に置き、音量にかなり気を使いなんとか乗り切りました。
ピアニシモで弾く方がテクニック高く必要なため、通常の演奏スタイルの感覚をもって対処してはダメだと判断し、つまりはBOSEから、お手軽キーボードのスピーカーを扱うような気分で(ちょっと上手くかけないんですけど(^o^;)、しなやかでありつつ、デリケートに弾かねばならないのが、大変な苦労でした。
最終的に、監督の思いが辿られたかどうか、とにかく必死な努力で、作品に反映されたか気になるところでしたが、今のところは、皆様から嬉しいお褒めの言葉頂戴して、無事に終わったとホッとしています。
多岐にわたりご指導いただいた佐藤様、この機会へとお誘いくださいました佐々木様、慣れない私に影となって何かと支えてくださいましたプロデューサーの天童様、山添様、心より感謝申し上げます。
当日の様子含めて、御来場の西山淑子先生がFacebookにアップして下さいましたので、シェア、こちらにそのまま、貼り付けさせていただきます。
お友達の松丸弘子さんが、音楽を担当している、【佐藤輝×佐々木亜希子 Live公演】を観に行ってきました。
演者お2人の深〜〜い表現は、朗読の域を超えて、芝居といった方が良い時空を作っていらっしゃました。
さすがベテラン俳優です‼️
惹き込まれました。
そして、そのお芝居をさらに盛り上げた、ピアノの生演奏が、とても素晴らしかったです。そのシーンの情景が見えるようだったり、その役の気持ちがじわ〜っと伝わる音楽は、このお2人の演技からインスピレーションを受けて、弘子さんの内から迸り出たものなのでしよう。
いつもは、エレクトーンの世界で活躍されていながら、ピアノでもここまでやるか!!と、その実力に感服しながら、聴かせて頂きました。
演者の希望を聴きながら試行錯誤し、生で尺を合わせるって、とても大変なこと。それをそつなくやっているところがすごい‼️
ステキな時間をありがとうございました。
3人に拍手👏👏👏👏👏
かねてからご案内していた朗読ライヴ初日、お陰様で無事に終了、お客様が大変喜んで下さり、ホッとしています。
新たな世界の学びで、私にとっては新鮮なことが多く、その上で芸術表現の可能性を音楽から捉える機会になりました。
朗読について、お芝居の域で楽しめるもので、大変よい作品となって喜んでいただくことができました。
その中でどのように私の音楽が役だっか、自国の文化を愛でる心を持ち、その上で新たに何かを取り組むために寄り添って創作したわけですが、作品自体には大変好感触の評価をいただくことができ、弾きたいとの嬉しい反応でした。
作品演奏においてのタイミングなど、かつてブライダルの仕事を10年ぐらいやっていた時の経験が役にたちました。しかしそれ以上に、自分の聴覚のバランスは音楽で鍛えられていることや、脳の訓練は、楽曲演奏として発達してきたのみであると実感、新たな経験、自分の出している音か果たしてどのように広がっているのかと掴むのが一苦労、つまりは音楽会ではない舞台の難しさを感じました。
楽曲については。ご来場くださった森田先生が、ご自身のブログに書いてくださいましたので、リンクさせていただきます。
https://ameblo.jp/amabile2311/entry-12537115652.html
応援下さいました皆様有難うございました。明日は、予約で満席、頑張ります。