コロナ禍で失いそうになったもの
11月最後の日、あと一か月で新しい年がやってきます。ついでに、わたしもまた一つ年をとります。
この一年半ぐらいのコロナ禍で、なんとか音楽の力で、自分にも、周りにも、元気になってもらいたくて、
ずっと最近はYOUTUBEで音楽発表を続けていました。
過去のコンチェルト作品をMIXしていただいて、イメージ動画を貼り付けて、
気楽に楽しんでいただくもよし、レッスンにご活用いただくもよし、
松丸弘子の作品サンプルとして、YOUTUBEライブラリーだぞ!の意気込みでもありました。
いろいろなところから、お聞きいただけたことをお知らせいただいて、
それは、とても嬉しいことであり、自らを励ますことにもつながって、
残しておいてよかったなと思っていたところでした。
昨日、久しぶりにリアルなアンサンブルを行って、ハッとしたのです。
机上で制作していた音楽では、まったくリアルの空気を通した音楽の良さには追い付いていかないことを。
当然わかっていたことでしたのに、今更のように・・・、
リアルなアンサンブルの合わせる喜び、共に奏でる音楽のすばらしさを実感したら、
人に感動していただく音楽を目指していくために、
こうしてリアルに合わせることを磨いていかねばいけない、
耳を鍛えて心を鍛えていかなくてはならないのだと強く思った次第です。
たとえ何もイベントやコンサートがなくても、
アンサンブルして、誰かと合わせるようにこれからは心がけていこう、
でないと、何かを失っていくような気がしました。
今年は、7/2に昨年から延期続きとなった、コロナ禍の銀座のコンチェルトコンサートがありました。
50%の規制の中で何とか無事に終えたときには、音楽の感動よりも、
緊急事態宣言下に、決められた時間をしっかりとつつがなくやり遂げられた達成実感のほうが強く、
音楽の喜びは確かに二の次になっていたかもしれません。
それだけ、プロデュースとしての荷は重く、責任の中で押しつぶされそうでした。
誰のための責任?
それは、お客様と、演奏参加していただいた皆様、
このコンサートに賛同してご一緒してくださった方々すべてに対してでした。
しかし、あの中で伝えられたことの価値の大きさは、
それぞれの心の中に強く大きく実体験として残ったのであり、
コロナ禍でのコンサートの思い出として一生忘れないことになったことを、
今その価値の高さに気付いています。
それは、今にして思うに、失っていきそうな心を取り戻すための、アクセントのような通過点だったのかもしれません。
何かをやり遂げるために、文字が踊り、五線の上を音符が踊ることではなく、
空気の中を音が踊り、耳を伝って、心に届かせる音楽のすばらしさを、つくづく感じた生アンサンブル。
息をしている、呼吸して作られて行くものの尊さ~
うまく言葉で言えませんが、自分の担っていることの価値や、これからを考えることにもなりました。
たまたま1月に新作講座を行いますが、そこでの準備が少しずつ始まります。
一日のうちに1時間だけでも練習し、1時間だけでも、読書をして
1時間ぐらいは、メールやラインでのやり取りを行い
家事をやりこなし、健康でいられるようにお散歩したりの外出も少しだけ・・・
そして、時々オンラインでセミナーを行い、培ってきたものを伝えて
アンサンブルでは、共に磨いて・・・
毎日こうして、考えたことを日記のように書き残しています。
そんな毎日でも、積み重ねながら、何かが残っていけばよいです。
今日は、あちこちから、たまたまいただいたメールのお返事も、とても嬉しい励まされるものばかりでした。
今日もよい一日を! と、あなたに贈るときのせめてもの笑顔を大切にしていきたいと思います。
« 飽きられないように・・・諦めないように | トップページ | 7ヶ月 »
コメント