コンチェルト伴奏エレクトーンアレンジ
ピアノを学ぶ、演奏する方にとって、生オーケストラの伴奏でピアノ協奏曲を弾くという夢を、ちょっと近づけてエレクトーンで対応、そのための伴奏アレンジを長年取り組んでいます。
名だたるピアノ協奏曲の伴奏をエレクトーンで編曲するため、スコアと二台ピアノ版で研究しながら進めます。
よく、二台ピアノ版のセコンドのところをそのまま弾いている姿を耳にしたり、また、その二台ピアノセコンドをエレクトーンに求めていらっしゃる方もいらして、私はエレクトーン編曲の立場から、どうしたものかと答えに困る時があります。
それは、ただオケ代用品のエレクトーン、オケ伴奏君、CDに合わせる感覚から逸脱できておりません。
エレクトーンという楽器に合わせて作る伴奏楽譜は、ではどのように違うかというと、オーケストラのスコア全パートを三段楽譜に効果的にまとめています。
それは、カットされるパートもあるでしょうし、あちこちのパートに盛り込まれた音からハーモニーをまとめたら、大体において左手に配分することになり、特にその音から引き出される低音とティンパニは、ペダルに入れます。
音の配分も大切ですが、エレクトーンを演奏する際の運動性にも配慮せねばなりません。
たとえば、ペダルにあまりに細かなリズムを弾かせるのは、テクニックを要するわけですが、効果的とはいえず、サウンドとしてのベースに値するようなリズムの動きにします。
また、たとえばモーツァルトなどのストリングスの細かな刻みも左手でそのまま刻むのはナンセンスで、大体において倍サイズで刻みます。バイオリンのボーイング、軽く上下に16分音符は、鍵盤では8分音符にすると長年の経験でよいようです。
オケ楽譜は、楽器ごとに奏でるパート譜面が重なっているわけですので、表現もアーティキュレーションを特に右手にあたる部分に盛り込みます。
また、表記について、先日、ベートーベン皇帝をアレンジしたものを弾いていたら、何かピンとこない、まるで信号、鍵盤をスィッチオンオフみたいな音楽になってしまい、つまらない。
この原因は何か?と悩みました。
ベートーベンが書いた楽譜の特徴を観察すると、エレクトーンで四分音符にスタッカート表記にしたら、弾きやすくなることに気がつき修正!
また、生真面目にたくさんのパートを盛り込んでも、オケ全体を一台のエレクトーンにまとめ効果的に伴奏するには、余計な運動、リズムがあっては、呼吸が大変で、その呼吸感こそが、ピアノを伴奏として支える土台になることに気がつきました。
エレクトーンで、伴奏することは、生オーケストラと同じイメージではダメなのです。
様々なコンチェルト作品に取り組んできましたが、エレクトーン一台として、楽器として価値高く考えて、伴奏演奏作品を作るコツを、はっきり感じるに至った気がします。
それは、導入でも、初級中級、上級、本格的なピアノコンチェルトであっても、エレクトーン伴奏として、少なくとも私の中では整理された結論に至った心境であり、より伝わり度高く、またピアノ奏者が弾きやすくなる伴奏編曲のコツではないかと思います。
まだ、書いていない様々なクラシックコンチェルト、これからも取り組んで行きたいと思っています。
ラベルに、プロコ、モーツァルトは制覇したいなぁ❤️
今日は眠れなくて、早朝からのブログでした。
長々とごめんなさい。
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