コンチェルトのお相手へ
多くの方々が私のもとへ、作品をご一緒してくださり、その度に、その方の音楽に触れることになります。
若いピアニストさん、真摯で、まるで延びようとする若草色、緑の新芽のようなイメージがあります。この今の季節のようです。
その爽やかな命のエネルギーが、そこらの邪念をはねのけていくかのように、真っ直ぐで潔いのです。きっと、益々力をつけていかれますよ。
大人のピアニストさんは、空気をよくよんで、聞く耳豊かです。しなやかな寄り添いに、何度励まされたことか。
ソロではなアンサンブルをしたいと思うその気持ちのなかには、一人ではなく誰かと合わせたい、一緒に歩きたい、よりそってよい思いを音楽で作り上げる楽しみが潜んでいます。
決して、合わせる相手に戦いを挑む、挑ませる訳ではなく、誰にもみせたことのないような優しさやら、謙虚さが垣間見える瞬間を、小さな生徒さんのコンチェルトでは、思いやりを育てていく喜びを感じます。
どうか、ご自身の出す音によく耳を傾けられ、自分自身が納得できる音楽を奏でようと心がけて、いろんな演奏を聞いてみてください。
素敵だなと思う音楽は何が素敵なのか、よく観察してみるのです。ちょっとしたことが、自分を磨くきっかけになります。美的感覚を会得していきます。
ライバルは、自分自身であり、迷いがあったら、シンプルに整理して音楽を演奏で作る気持ち忘れずに、そして頑張った自分を誉めてあげることも大切です。
できなかったことを悔やむ必要なんてないですよ。相手を信頼し、一歩ずつ確実に前に、上に延びていくためのお互いの存在に感謝したらよいのですよ。
弾けるようにするには、自分自身、打鍵の仕方、テクニック、今持っている力で奏で弾きやすく自分らしく工夫していくのです。その工夫の訓練こそが、効率のよい演奏を身につけることになります。
よい演奏は、奏でる人の気持ち次第、私は今日大変気分よい幸せものになりました。
ありがとうございます。(^O^)
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