エレクトーンと同い年のワタクシ、楽器は60年でやっと社会的に認められるものであると何かで教わりました。
サックスも比較的新しい楽器ですが、今は何の抵抗もなくソプラノからバリトンまで音域に合わせてあり、ソロからハーモニーをアンサンブルで奏でること、とても便利な木管楽器。すでに世間では立派な楽器として認められているのは言うまでもないこと。
生徒たちが育ち、エレクトーンの指導者に育った生徒もおりますが、皆ピアノもそれなりに弾ける生徒たち。逆にピアノの生徒にもエレクトーンを教え、指導者にもなれるようにとエレクトーンを教えました。
エレクトーンのコンクールをめざし、その道を極める志を私自身が持とうと思った若いころから、自ら家庭を持ち教える仕事をはじめ、たまたまアドバイザーを請け負ってからは、視点が普及の方向へ。
たまたま演奏よりも音楽創出を得意とするから、作品を作ったら皆様に受け入れられて、今は完全に教えることよりも作ることの方がメインとなるかで、指導者の皆様を引っ張っていくような仕事を求められるには作品を作るしか私には道はないと考えています。
大人の趣味の方々が年齢を重ねベースを弾くことが難しくなっていらっしゃいました。
ベースを弾かないエレクトーンを教わりに行くのは私に失礼ではないかとの思いを感じると、ベースを弾かずとも楽しめるエレクトーンでアレンジしてあげようかと張り切ります。お手軽に楽しくなれる機能がたくさんついていますから、そこを活用!
でも果たしてそれでよいのでしょうか。趣味の方なら良いですよね。
でもエレクトーンは、いつのまにか趣味の方で弾ける方=講師というレールがあり、指導者ならば音楽力の観点から備わっていなくてはならないものがあるはずなのに、教育者ではない姿を感じることがあります。
グレードを持っていても、恐らくモーツァルトもベートーヴェンにも興味はなく、実際に教室を始めてみたら、ピアノの生徒をゴッソリ抱えているエレクトーンの先生たち。そこから生徒のために音楽指導者としての学びが始まると、エレクトーンなんて必要ない世界だと思って、簡単にエレクトーンを捨てていく方向へ。残念なことです。
募集や教室運営は、音楽じゃなくても、事業として考えると知っていた方が良いことです。
でも、生業は音楽を教えることであり、どうやって素敵なプログラム、ブログをとか、ホームページが・・・というのは、次の話であり、ちゃんと音楽教えられる人間的な魅力を含めての職業人としての誇りも持たねばと思うのです。
つまりは、エレクトーンの指導者という看板だしている以上、きちんとエレクトーンについて向き合ってほしい。そう思っている各種関係者はいることでしょう。
それだけ、音楽指導者って簡単な世界だなんて思いたくないんです。
昨年YOUは何しにjetへ?というテーマでトークサロンをやってみたのですが、結局音楽を教えるということ自体を、お金もうけの手段の一つとおもっている事実が大きくのしかかっているようで、私は正直生徒に何を伝えたいのかとか、先生と呼ばれて喜んでいる趣味のちょっと弾ける大人?みたいなことを感じてしまい、アドバイザーとして泣きたい心境でした。
プレイボタンだけ押して喜んでいたから、そうなるのですよって、意地悪言いたくなっちゃいますし、だから、生徒も減るんでしょ、ピアノの生徒だって成長させることがそれでできるのかしら?って。
こんなに便利で有能なエレクトーンを知っていたはずのあなたは、どこに行ったのでしょう。
だからこそ、使いこなさなくては! 使いこなせば楽しくなれるのだから!
使いこなすというのは、簡単にかっこよく弾くためではないのですよ。
どんな音楽にしたいか、自分で選ぶ!という決断の訓練にもなれる・・・
今の時代、与えられたことに反応することに訓練されていますから、自らの考えを整理し、こうしたいと思うことを実践する行動を訓練するためにも、ピアノにはない楽器の魅力があるということをエレクトーン指導者は知っていなければならない。
つまりは、エレクトーンって、本当に音楽力が身についていらっしゃる方でないと教えるのは難しい楽器なのではと思うようになりました。
楽譜が読めて、鍵盤がそれなりに弾ける方であれば、エレクトーンはベース奏法に慣れさえすれば面白く弾けます。
だからピアノの先生でエレクトーンにご興味のある方は、結構簡単にエレクトーングレード取得することができます。でも一生データに合わせてリズムをメトロノーム代わりに喜んでいるようでは、アゴーギグを奏でていたピアノの力もくすんでしまうというものです。
エレクトーンで教育機器的活用のレッスンを行うために・・・
jetでは新教材が出たばかりで、システムの指導手法を個人レッスンに巧みに効果的に取り入れるテキストになっています。これは大変素晴らしいものができたなと喜ぶ半面、画一的なレッスンを個人宅で行ってしまうことを危惧しています。
今いるご自身の生徒に、今のご自身のエレクトーンの音楽力を生かし、生で弾いて教えることをぜひともお願いしたいと思います。
って、私が言うことではないのでしたーハハハ。
いつまでできるか、アドバイザー~
エレクトーンと同い年のグリコでした。おしまい~