粥川愛ピアノリサイタル
レッスンの合間を縫って知り合いのピアニストさんのリサイタルを銀座の王子ホールまで聞きに行きました。
彼女の演奏は、以前からちょくちょく通って聞かせていただいています。
代々木上原のムジカーザで、ビルマン創平さんとのベートーヴェンバイオリンソナタ春を耳にしたとき、なんと品格のある演奏、そして華奢で美しい出で立ちそのものの音楽と、すっかりファンになるのと同時に、興味深く思っていたバイオリンソナタ3楽章スケルツォがさらに心惹かれる曲になりました。
この春、その作品をピアノとエレクトーンのコンチェルトスタイルにまとめ、新たな私なりのオリジナリティを加味して、編曲。そう、粥川さんのピアノが書かせてくれたようなものです。
それからしばらくして、六本木のデザインホール?だったかな、小さなサロンのようなホールでシューマンを聞きました。これはまたとんでもなく素晴らしい演奏で、彼女の志の高さを、研ぎ澄まされた感性とともに感じて、久しぶりにピアノっていいなと思ったものです。
そして今日は、プログラム前半のモーツァルト、後半のショパン共に素敵でしたが、特にショパンバラード4番、英雄ポロネーズには、以前の彼女の演奏にますます強さが加わって迫力迫るものがありましたし、またモーツァルトでは深ーい中音域のため息のような、煙をくゆらせているような音色を感じたりと、幅広く紡がれる一音一音が、あの華奢な指先からまるで魔法のようでした。
森の中を歩いているようでもあり、いくら聞いても飽きないピアノ、もっともっといろいろなレパートリーを聴いていたい・・・・・そう、アンコールでは、本当に心からそう思って拍手している方々の姿。何か幸せを届けるピアノ、磨かれているけれど奥ゆかしくキラッと眩しい光を放つようなイメージで、会場の人々の心を持って行ってしまった気がします。
また聞かせて下さいね。
彼女の弾く姿、動き、奏でる姿勢、すべてその成長をこれからも一緒に感動しながら聞いていきたいと思います。
講座で一段落、とはいっても土曜はレッスンであわただしい。その中に潤いを届けてくれて至福のひと時。有難うございました!
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